マンドリンブリッジの修復(仮)
マンドリンの表板はフラットに見えて微妙に湾曲しているため、駒(ブリッジ)の底面も表板に合わせて微妙に湾曲させる必要がある。
しかし表板の曲率半径は楽器によって異なるため、ある楽器の駒を別の楽器に装着しようとした時(たぶん普通こういうことはしない)、中央もしくは両端に隙間が生じることがある。通常は新たな楽器に合わせて削るものだと思うが、これ以上弦高を下げられないような場合は新しく駒を作り変える必要がある。
そこで今回は既存の駒の底面を埋めて平面にする方法を考えた。先に書いておくが、一連の作業は324円で済んだ。
今回修復する駒
今回修復するのは中央に隙間があいてるもの。
用意するもの
- 紙やすり(粗目と細目)
- 木材修復用エポキシパテ
- ダイヤモンドやすり
計324円(税込)
すべてダイソーで手にはいった。
作業開始
まず、駒の底面を粗目の紙やすりで磨く。こうすることでエポキシパテがつきやすくなる(たぶん)。
ざっとこんな感じ。「すべすべしてきたな」という所でやめた。
続いてパテを適量塊からちぎり、
全体が均一になるまで練る。練ると熱を帯びてくるため一分以内に成形を終える必要がある。
続いて細長く紐状にして駒の底面に乗せてから、
机の平面などを利用して圧着・成形する。この時に装着する楽器に合わせて底面を成形しておくと楽かも。
このとき机などにそのまま押し付けると
このように机側にひっついて剥がれてしまうため、新聞紙などを敷くことをおすすめする。
そして同様に新聞紙を敷いて圧着・成形したものがこちら。
はみ出たパテは引っ張ってちぎるか、丁寧にカッターナイフなどで削りとっておくと後々楽になる。
そしてこのまま1時間放置して、パテが固まるのを待つ。
~1時間後~
多分パテが駒から外れることは無いと思うが、慎重に新聞紙を剥がす。
そして側面のバリを、ダイヤモンドやすりを用いて削ぐ。(バリは音色にはたぶん関係ないけど、見た目がよろしくない。)
側面の処理が終われば、続いて底面を粗目・細目の紙やすりを使って研ぐ。#60と#1000を用いた。
完成
ピントが合ってなかった・・・。後はここから各楽器に合わせて底面の曲率半径を整えてやれば、とりあえずは使えるようになる。
このエポキシパテは硬化後結構硬かったので、まだやわらかいうちに表板に合わせておくことをおすすめする。